今日の一杯

今日の一杯。。。
Ch.d'Yquem 1986 Ch.d'Yquem 1986
【白】Ch.d’Yquem 1986
Type:白 極甘口
産地:France(ボルドー/Sauternes)
生産者:Ch.d’Yquem
格付:ソーテルヌ一級格付け
品種:セミヨン80%, ソーヴィニヨン・ブラン20%
パーカーP:98点

樹液や熟したアプリコット、スミレの花の複雑なニュアンスを感じ、凝縮された甘みに官能的な味わいが広がります

伝説的な1937年以降、Ch.d’Yquemで造られたもっとも偉大なワインと言われています。

Ch.d’Yquem
甘口貴腐ワインの代名詞とも言える程、このシャトーは常に別格の存在として扱われています。
YquemYquemたらんとしているのが、代々受け継がれている“厳しい”品質に対するこだわりです。

1785年から1997年までの間、一族によって所有され、Alexandre de LUR SALUCES伯爵は、1968年に叔父からこのシャトーを引き継ぎます。
1997年に、このシャトーはLVMH(ルイ・ヴィトン、モエ、へネシー)社に売り渡されたが、この売り渡しについてLUR SALUCES伯爵は異議を唱えるが、1999年にLVMH社の傘下に入ります

ロバート・パーカー氏曰く…
『ソーテルヌ地方の中心部に位置するYquemは、たくさんの第一級シャトーに囲まれた畑を見下ろす小さい丘の頂きに雄大に広がっています。

Yquemの偉大さとユニークさにはいくつかの要因があります。

・固有の微気候を伴う完璧な立地条件がある。
・LUR SALUCES家が97Kmにも及ぶパイプを用いた精巧な排水システムを設置した。
・経済的な損失やトラブルを斟酌せずに、最も良質なワインだけを生産しようという狂信的とも言える執念

Yquemが、近隣の畑に比べてこれほど優れている最大の理由は、この最後の要因にある。
Yquemでは、
1本のブドウの木からたったグラス1杯のワインしかつくらない”
と誇らしげに語られる。

Yquemには信じられないような熟成の可能性を持っているが、あまりに豊かでふくよかで甘いために、10年も待たずに飲まれることが多いが、最高の飲み頃になるには15年から20年の年月が必要であり、偉大なヴィンテージの場合は50年あるいはそれ以上経っても新鮮で豊かなままであろう。

ワインは新樽の中で3年以上かかって熟成され、全収穫量の20%が蒸発して失われ、さらにLUR SALUCES伯爵が瓶詰めできると見なした最良の樽からだけ厳しく選別される。
また豊かさが少しでも失われることを恐れて、決して濾過処理を行われないのである。

そのためこのワインは、通常そのヴィンテージの4年後に非常な高値で出荷されるが、費やされた労力、リスクそして厳格な選別過程を考えれば、最高の値札に値する数少ない高級価格ワインのひとつである。』